外壁塗装と屋根補修工事|瓦の葺き替え・外壁のひび割れ補修など
こんにちは、地元密着の工務店代表・湯本です。
今回は、現在進行中の「外壁塗装・屋根補修工事」の施工の様子をご紹介します。
リフォームをご検討中の方にとって、
「どんな工事をしているのか?」
「自宅の状態でも同じような対応が必要なのか?」
といった点が気になるのではないでしょうか。
この記事では、屋根の瓦葺き替えと外壁の下地補修の具体的な工程を、実際の写真とともにお伝えしていきます。
今後も進捗に応じて随時更新していきますので、ぜひ参考にしてください。
屋根の葺き替え:カラーベストで軽量化
今回のお宅では、瓦の一部が割れてしまい、そこから雨が侵入して軒先が崩れてしまっていました。
たとえばこんな場面、ありませんか?
「最近、屋根の先端が変形している気がする」
「雨の後に外壁が濡れている」
部分的な補修も検討しましたが、既存の瓦と新しい瓦の間にズレが生じて、そこから再び雨漏りする可能性があるため、切妻屋根の片面のみをカラーベストに葺き替える判断をしました。
今は和瓦が使われていましたが、カラーベストに変えることでこんなメリットがあります。
- 屋根の軽量化 → 耐震性が向上
- 今後の全面葺き替え時のコスト削減
長年やってきた中で実感しているのは、「今できる最適な判断が、将来の安心につながる」ということです。
外壁の状態チェック:塗装前に“下地の健康診断”が不可欠です
外壁については、表面の塗膜が劣化しており、セメントが浮いてボロボロに剥がれやすい状態になっていました。

また、庇(ひさし)の老朽化や、窓回りのコーキングの劣化、さらには細かいひび割れも見られ、しっかりとした下地処理が必要です。
塗装だけの専門業者さんだと、こうした下地の状態に十分な対応がされないこともあるんです。
今回のお客様は、工務店である私たちにご依頼いただいたことで、総合的な判断と施工ができたと思います。

ひび割れ・錆・分離…外壁の“中身”は想像以上に傷んでいます
外壁に小さなひび割れがあっても、「見た目はたいしたことない」と思いがちです。
しかし、モルタルの下地に使われている金属製の“ラス”がサビて、セメントと完全に分離してしまっていることがあります。

こうなると、外壁は「ただ貼りついているだけ」の状態ですから、ちょっとした雨や振動でも崩れる危険があります。
今回は、外壁の浮きや盛り上がりがかなり広範囲に広がっていました。
ひび割れ補修は「太いゴムの原理」で長持ちさせます
ひび割れへのコーキングも、ただ塗り込むだけではすぐに切れて水が浸入してしまいます。
そのため私たちは、コーキングが長持ちするように、ひび割れ部分をU字にカットして“厚みと深さ”を確保したうえで、コーキング材をしっかりと充填しています。

この方法は、ちょうど「太いゴムのほうが細いゴムより切れにくい」のと同じ理屈です。
伸縮に耐えられる厚みを持たせることで、コーキングが長く機能してくれます。
外壁1階部分の補修を中心に進行中
本日も、引き続き1階部分の外壁補修作業を進めています。

水の侵入で金属網のラスがサビて、下地のバラ板とセメントが完全に分離している状態でした。
こうした場合は、広範囲にわたって外壁を張り替え・左官処理を施す必要があります。

あわせて、ひび割れ部分はUカット処理 → コーキング補修を実施しました。

今後も、工事の進捗にあわせて写真付きで更新していきますので、お楽しみに。
北側の庇(ひさし)を撤去する判断と、雨漏れ対策の大切さ
今回は、屋根補修・外壁塗装工事の続報として、北側の庇の撤去作業とその後の対策についてご紹介します。
庇は「どこでも必要」というわけではないんです
たとえば、家の北側にある大きな庇。
「あるのが当たり前」と思われがちですが、実は必ずしもそうではありません。
庇というのは、本来真夏の強い日差しを遮るために設けられているもの。
でも、北側は年間を通して日差しがあまり当たらないため、庇がなくても問題ないケースが多いんです。
今回のお宅でも、ちょうどそのような立地でした。
しかも、庇の屋根部分がボロボロに傷んでおり、交換にはそれなりの費用がかかる状態。
そこでお客様とご相談の上、庇自体を思い切って撤去することにしました。
まずは足場を設置いたしました。


撤去したら終わりじゃない。雨仕舞(あまじまい)が重要です
庇をなくすことで、雨が直接窓に当たるようになるため、雨漏れのリスクが上がるんです。
ですから私たちは、窓回りの防水処理(コーキング)をしっかり行うことを徹底しています。
特に今回のように、庇の撤去後に窓が“むき出し”になる場合は、
- 雨水が侵入しそうな隙間をすべてチェック
- 劣化した目地部分を清掃・補修
- 新たなコーキング剤でしっかり防水
といった流れで、「雨仕舞」と呼ばれる防水処理を丁寧に施工しました。

リフォームは「なくす」判断も大切です
リフォームと聞くと、「新しくする」「追加する」といったイメージを持たれるかもしれません。
でも、長年やってきた中で実感しているのは、
“不要なものを取り除く”判断も、住まいにとっては大事だということです。
庇のように、かつては役に立っていた設備でも、
年月が経つと傷みが進み、修理コストばかりがかかってしまうケースも少なくありません。
そうしたときには、「本当に必要か?」を見極め、メンテナンス性・安全性・コストをふまえて最適な提案をするのが、私たち工務店の役割だと思っています。
今後も、屋根や外壁まわりの施工の進捗を随時ご紹介していきます。
外壁補修の現場から:シロアリ被害と細かな工夫の積み重ね
こんにちは、湯本です。
今回も、現在進行中の「外壁塗装・屋根補修工事」の様子をご紹介します。
現場での作業は日々進んでいますが、開けてみないと分からない部分というのがやはりあるものでして…。
今回は、そんな“見えないトラブル”と、私たちがどのように対応しているのかをお話しします。
開けてビックリ…シロアリ被害が発覚しました
外壁の補修中、ある箇所を開けたところシロアリの被害が確認されました。

シロアリは湿気の多い場所を好むため、築年数の経った家では珍しいことではありません。
今回は、被害箇所を接ぎ木補修という方法で対応しました。

長年やってきた中で実感しているのは、表面の補修だけで済まそうとすると、あとからもっと大変になることがあるということ。
ですから、構造部分に問題が見つかった場合は、しっかりと中から直していきます。
外壁のセメントが浮いているのはよくあること
築40年以上経過しているお住まいでは、外壁のセメントが浮いているケースが非常に多く見られます。
これは経年劣化によって、セメントと下地の結合が弱まってくるためです。
特に外壁塗装を検討されている方には、塗る前の「下地補修」が本当に重要だということをお伝えしたいです。
見た目はまだ大丈夫でも、内側が傷んでいると、塗装がすぐに剥がれてしまうこともあります。
勝手口まわりの工夫:配管の関係で下地工事が難しい場合も
今回、勝手口の下には配管が通っていたため、通常の下地工事やセメント補修が難しい状態でした。
そういうときに使えるのが、アルミ複合板でふさぐ方法です。

この方法なら、下地が組めない場所でもきちんと防水性を確保できますし、仕上がりもキレイです。
また、外壁より奥に引っ込んだサッシや勝手口のドアについては、周囲の隙間にコーキング処理をしています。
屋根まわり・庇の撤去とセメント補修の難しさ
今回の現場では、1階屋根の上側の外壁にも浮きがありました。

そこは、ラスカット(セメント下地板)でしっかり補修しました。

また、以前にもご紹介した通り、1階と2階の庇(ひさし)がかなり傷んでいたため、撤去する判断をしました。


しかし、庇の上下ではモルタル(セメント)の厚みが違うため、塗り直しの際に一工夫が必要になります。
厚みがあるところから薄いところへと、斜めに、段差が出ないように幅広く塗り仕上げていくんです。

このように幅広にすると可能になります。
住まいの寿命は、見えないところのメンテナンスで決まります
外壁や屋根といった外側のメンテナンスは、住まいの寿命を大きく左右する部分です。
見た目をきれいにするだけでなく、内側の状態をしっかりと確認し、必要な補修を行うことが何よりも大切だと思います。
今回のように、シロアリの被害やモルタルの浮きなどは、実際に工事を始めてから分かることがほとんどです。
だからこそ、対応力のある工務店にお任せいただければ安心です。
今後も、施工の様子を随時更新してまいります。
【屋根工事開始】崩れた軒先の修繕と、将来を見据えた部分葺き替え工事
本日から、いよいよ屋根の工事がスタートしました。
今回は、崩れてしまった切妻屋根の片面だけをカラーベストで葺き替える工事です。
瓦のズレと破損で軒先が崩壊。まずは部分的な対応から
たとえばこんな場面、ありませんか?
「最近、軒先がたわんで見える」「雨の日にポタポタ音がする」
今回のお宅では、瓦のズレや割れが進み、雨水が入り込んだことで軒先が崩れてしまっていました。

すべてを一度に直すのも一つの方法ですが、今回は「今すぐ傷んでいる片面だけ」を先行して修繕し、将来、他の面にも対応しやすい工法を選びました。
使用するのは、軽量で地震にも強い「カラーベスト」という屋根材です。
費用も抑えられるので、将来的な全面葺き替えの際にも負担が軽く済むというわけです。
今日の工程:瓦・土を下ろしてから、垂木と野地板の施工へ
まずは工事前の状態を確認し、瓦・土を一枚一枚丁寧に下ろしていきました。


その後、新しい垂木(たるき)を設置。
古い垂木と高さを調整しながら、不陸(屋根面のデコボコ)をなくして、まっすぐな屋根面をつくる作業を同時に行いました。

次に、その上に野地板(屋根のベースとなる板)を敷き込みます。

この下地がしっかりしているかどうかが、屋根全体の耐久性に関わる重要ポイントになります。
防水シートまで一気に完了。これで雨が降っても安心です
今日の最後には、屋根全体に防水シートを敷設しました。

このシートがあることで、万が一雨が降っても建物内部が濡れる心配がありません。
天候が不安定な中でしたが、職人たちと手分けして一気にここまで仕上げました。
また、明日からの瓦葺き作業に備えて、屋根上に瓦の束を等間隔に配置して本日は終了です。
今回のように、部分葺き替えをしておくことで、将来の全面修繕時にコストや工期を抑えることができますし、今の暮らしの安心を守ることもできます。
今後も屋根工事の様子を随時ご紹介していきますので、「屋根が気になるけど、全部はちょっと…」という方は、今回のような部分的なリフォームもぜひ参考にしてみてください。