お風呂が寒すぎます 対策は?
施設の大きなお風呂が寒すぎて・・・
というご依頼
浴室を暖かくするには
浴槽に常時暖かいお湯を張って
水蒸気を充満さすと周りのタイルも温まり
タイルが温まるとなかなか冷めないので
相乗効果になります
しかし、施設の場合は
旅館やお風呂屋さんではないので
浴槽にずっとお湯をためておくわけには
行かないという使用状況です
そんな場合は
暖房器具を設置するのが
手っ取り早い!
と思われた方も多いと思いますが
調べたところ、浴室などの
高温多湿な部屋で使用できて
大きなお風呂ば全体を温められる
大きな暖房器具は
既製品ではないようです
脱衣室に設置したエアコンから
暖かい空気を送るダクトのみを
配管する方法もありますが
建物に制約があって
配管ダクトは難しいという現場です
大きな工事をせずに温めるには
電気式の暖房器具しか設置不可能
なのですが、それも全体を温めるには
5~6台設置が必要なようです
それらを加味して、
人のいるところに局部的に温める
電器式の暖房器具2台の設置
窓が大きいので
ここから熱が逃げないように
ガラスをいいものに変え
入浴前は脱衣室の暖房器具と
浴室の新設する暖房器具で温める
というのが現場の状況から
一番ローコストで短期工事で
すすめられる方法ではないかと
これらの方法で進めることにしました
ここでガラスに着目したのは
建物内部の温度が外気の影響を
受けにくくするには断熱をするのが
一番いいのですが
ガラス窓部分は断熱材を入れられないので
約50%がここから外気の影響を受けて
冬は熱を奪い
夏はエアコンの冷気が逃げていく
という実験結果が出ております
普通のガラスでエアコンを
かけているのは
クーラーボックスのふたを
開けっぱなしにしていると
中の氷がどんどん融けている
のとおんなじことが起こっています
だから、ふたを閉める!
のです
すなわち
一番暖かさを奪うガラス部分を
断熱すれば外気の影響を受けにくくなる
ということです
ガラスの断熱方法は
ガラスを2重にして中間の空気層を
造ることにより外気の影響を受けにくくなります
それが、複層ガラスや2重窓サッシ
という方法です
複層ガラスにも性能の上下があります
複層ガラスの間には普通の物は
乾燥空気が入っています
ガラスとガラスの隙間が前後12mmぐらいが
一番断熱効果がいいようです
広すぎたり狭すぎるのも効果が小さくなります
また金属質のフィルムを張った
low-E(ローイー)ガラスは
一段と断熱効果が高くなります
さらに、
内部の空気が空気の代わりに
アルゴンガス等のガスであったり
空気がないいわゆる真空の方が
より断熱効果が高いようです
断熱性能が高い順に
真空、ガス入り
low-Eガラス
普通複層ガラス
1枚ガラス2重サッシ
1枚ガラスサッシ
という風な順番です
真空、ガス入り複層ガラスは
1枚ガラスの約4倍の断熱性能です
それからもう一つの方法として
サッシごと交換するという
工事が可能なら
さらに断熱効果が高い
トリプルガラス(3枚ガラス入りサッシ)
もあります
サッシ交換すれば周りの
アルミの部分が樹脂製の物があり
さらに断熱効果が高まり
アルミ部分の結露も解消しますので
効果は絶大です
だから、可能ならばサッシ交換
という選択で、ガラスをいいものに
すればベストということになります
材料の断熱性能は1㎡あたりの
熱のとおりにくさで数値化され比較されます
ということは、
大きなガラスの窓があったり
たくさん窓がある
というお部屋はガラスの面積が大きい
ガラスの面積が大きければ大きいほど
今まで外気温度の影響を受けて
室内の温度を下げたり上げたり
してるということになります
したがって、
ガラスの面積が大きければ大きいほど
ガラス交換の効果が大きい
ということになります
実際、お住まいのサッシを
リフォームで全部変えた
お客様に聞きますと
冬すごい暖かくなった
という感想をいただいています
したがって、
私は、1部屋まるごと全改装や
お住まい全体の改装の際は
必ずサッシ交換のご提案を
させてもらっております
ご予算と相談しながら
一度検討する価値は
大きいと思います