光熱費が上昇! 光熱費が下がる省エネリフォームの箇所と機器と材料の選択方法

コロナ渦から光熱費がどんどん上がっており、過去の状況から今後、電気・ガス・水道料金が値下がる可能性は低いと推測されます
したがって、リフォームと同時に省エネを考慮したリフォームも行うかどうかで、日々の光熱費に大きな差が出てきます
一度リフォームすれば、10年は再リフォームしないと思います
場合によるとその箇所は一生リフォームしないかもしれません
そうすると、次のリフォームまであるいは一生、省エネ住宅より高い光熱費を払い続けることになります
光熱費は毎月かかってくる費用です
毎月節約できる金額は数百円あるいは数千円と微々たるものですが、1年、10年、20年と積み重ねると莫大な金額になります
また、節約だけではありません
例えば、断熱をしっかり行うと、寒くてもある程度はエアコンを使わずにすみます
それから、エアコンで部屋を暖めても足元だけは冷えるなどの不快な現象がなくなったり、夏場のエアコンで足元だけ冷えすぎるということもなくなりします
すなわち、快適に過ごすことが可能になります
リフォームの費用を押さえることだけ考えると工事費は安くできますが、快適さは得られず、光熱費も下げることが難しくなります
これからは、デザインや利便性だけに加え、省エネも考えたリフォームを行うことが重要です
リフォームの際に省エネ建材を使ったり省エネになる方法でリフォームすると、生活が快適になることが多いです
旧態依然の状態か、今よりも快適に何十年過ごすか、どちらが良い選択なのかは明らかです
リフォームと同時に、省エネを意識しないともったいないです
省エネを考えたリフォームの紹介
省エネリフォームとは、どのようなリフォームのことを指すのでしょうか
エアコンの効きをよくする方法
コンロでお湯を沸かしっぱなしにすることや、水やお湯を蛇口から出しっぱなしにすることは少ないと思いますが、冷暖房はシーズン中はつけっぱなしにする人が多いです
そしてエアコンは非常に光熱費がかかるものの一つです
すなわち、エアコンは対策することによって電気代の節電効果が大きいです
窓の対策
日本の住宅は昭和や平成初期の建物であると窓サッシは、ガラス1枚だけのものが多いです
建物の外気に触れる部分は床、壁、天井の断熱材が入っている箇所と、ガラス1枚の箇所があります
ガラス1枚の箇所は真夏は熱が多く入り、真冬は冷気が多く入ってくることが明らかです
現象としては窓の結露、冬は足元が冷える、真夏エアコンがフル稼働など、省エネとは程遠いです
窓の断熱ができていないと光熱費が上がってしまいます
サッシメーカー大手のYKKapの調査によりますと、大体50%前後が窓から熱や冷気が奪われているという実験結果がでています
これは建物に穴が開いてるイメージです
なので、窓やドアの断熱性能が低いと、エアコンを付けても穴からどんどん熱や冷気が出て行ってしまいます
それを防ぐには、断熱性の高い窓やサッシ、玄関ドアにリフォームすることが効果的です
今のサッシの内側にもう一重窓を付ける、2重窓(内窓)という方法もあります
断熱サッシとは・・・
フレーム枠の部分がアルミのみ、外側がアルミで室内側が樹脂になった複合サッシ、すべて樹脂のサッシ、という大きく分けて3種類のサッシがあります
金属より熱が伝わりにくい樹脂を使用するほど高断熱です
ガラス
単体ガラス、複層ガラス、3層ガラス、Low-eガラス(遮熱断熱ガラス)、ガス入りガラス、真空ガラス、断熱性能も種類も豊富です
1枚ガラスの単体ガラス、2重になった2重ガラス、今では3重ガラスがあります
Low-eガラスという、遮熱断熱のフィルムを貼ったものもがあり、断熱性のルールで2025年以降の新築では必須になってきます。
複層ガラスの間に普通は乾燥空気が入っているところ、アルゴンガスが入っていたり、真空になってさらに熱が伝わりにくくなります
これらのサッシやガラスの価格や快適さで最適なものは、北海道や関東圏関西圏、沖縄と地域で選択する物が変わってきます
ご自身の住んでいる地域ではどの窓がベストな選択なのか、価格はどうなのか確認して選択しましょう
そして、窓の断熱リフォームは補助金が出ることが多いので、情報を入手してください
詳しくは下記ブログ記事で紹介していますのでそちらもご覧ください
これからのリフォームは【断熱性】「冬は寒い、夏は暑い」を解決する補助金活用リフォームとは?
庇、日よけタープ
夏、直射日光が窓に当たると熱が室内に入ってきて、エアコンの冷気が奪われていきます
昔は庇(ひさし)がある建物が多かったのですが、現在では庇のない建物ばかりです
南側や西側では庇を付ける方が、夏の暑さ対策に関してはかなり有効であると思います
庇を付けることが難しいのであれば、夏は日よけタープやすだれを付けることでエアコンの効きが良くなります
反対に冬は、南側や西側の日差しを取り入れると、日中は暖かさを得ることができます
夏は直射日光が窓にあたらないようにし、冬は日光を室内に取り入れることが、光熱費削減に繋がります
床、壁、天井の断熱リフォーム

もうひとつ大切なことは、断熱リフォームです
断熱材を床、壁、天井、あるいは屋根に入れることによって、夏は冷気を逃がさず、冬は室内の保温ができます
建物をクーラーボックスのようにするイメージです
断熱リフォームには、施工方法や材料の質など断熱の性能や材質の種類が多くありますので、建物によって最適な物の選択が必要です
断熱効果は熱貫流率(U値)という熱の通りやすさを表す数値で決まります
熱貫流率が小さいほど断熱性能が高いことを表します
簡単に説明すると断熱材の厚みがある方が断熱効果は高いなどです
断熱材の必要な性能も地域によって違うので、上手に選択して最適な価格のものを決めていきましょう
壁内の断熱効果を高めると、施工はきっちり行われていないと、壁の中で結露してカビが生えるトラブルが起きたりするので、施工方法の注意も必要ですので、壁内結露対策の有無も業者に確認が必要です
住宅の性能は断熱等級で性能を評価される
断熱、窓と日よけ、熱貫流率を考慮したものは、建物の断熱等級の数値で表すことができます
等級は最低1~最高7まであり、2025年からは、最低基準として断熱等級4が新築の基準になります
この等級が高い程エアコンの効きが良く、省エネ効率が高く、光熱費が下がる建物だと言えます
リフォームされる方のお住いは等級は1~2のお住いが多いので、リフォームで断熱等級4以上にすることによってかなりの断熱効果が得られ省エネ住宅になり性能が向上することになります
詳しくは下記サイトで合わせてご覧いただければと思います
2024年4月施行の住宅性能表示制度!高断熱・省エネリフォームは住宅の価値が評価されます(ブログ記事)
エアコンの対策
リフォームと直接関係ないですが、エアコンの効きという部分でひとつ忘れがちな点があります
エアコン設置の際、室外機は直射日光が当たらない場所に置いてください
そして、室外機から出る風を妨げない、空気の流れがある場所に置きましょう
直射日光があたる場合は、真夏は室外機に日よけをつけると、エアコンの効果が高くなります
エアコンフィルターの清掃や、内部のフィンの清掃は定期的に業者に洗浄してもらうこともエアコンの効きをよくするコツです
もうひとつ、最新のエアコンより、古いエアコンは省エネ効率が悪く電気代がかかり、さらに元々の性能も落ちてくるので、新しいエアコンに交換すると、電気代が大きく下がるということも頭の片隅に置いて、リフォームの予算組をしてください
蛇口から出るお湯を効率よく使う
次に省エネ効果があるものは、お湯の節約です
給湯設備は、空調設備の次にエネルギー消費が大きいです
ご家庭で使用されるガスの約75%は給湯器で、コンロはガス消費がそこまで多くありません
ガス給湯器の取付可能な大きさを判断する際に、ガス管の太さ、ガスメーターの大きさを見て、どの容量のガス給湯器を付けるか判断するぐらいですから、ガス給湯器は、それだけ一気にガスを消費する機器ということです
したがって、給湯設備は住宅の省エネ効果に影響があるものといえます
給湯器
給湯器はガス式と電気式がありますが、ガスがプロパンの地域は都市ガスより金額が高くなることが多いので、電気式にする方が光熱費を効果的に安くできると思います
都市ガスの場合は、電気とガス、どちらが安いか一概には言えません
ガス給湯器の交換をする場合は一択です
高効率給湯器のスタンダード「エコジョーズ」に変えましょう
安いからと言って普通の給湯器にする事は光熱費節約の点でお勧めしません
マンションはエコジョーズの給湯器に交換ができない可能性があるので注意が必要です
電気式のエコキュートは、省エネ効率の数値を見て機器を選びましょう
沸かす効率であったり、断熱の能力であったり、省エネの効果によって電気代が変わります
そして家族の人数に合ったサイズを選びましょう
大きすぎるものは非効率です
元々4~5人用を使っていたが、子供たちが巣立ち夫婦2人だけになった場合、同じものを付けるのではなく小さいサイズに交換することが、電気代を節約する近道です
洗面台、キッチン、浴室の蛇口
節湯水栓を導入するとお湯使用量の節約ができます
現在、蛇口はシングルレバーで、お湯を出すタイプが主流です
一番安いタイプはお湯と水の境界線がはっきりせず、少しでもお湯の方にレバーが向くと給湯器が稼働し、ガス代の節約ができません
節湯型の蛇口は、お湯と水の境目で「カチッ」と音がして切り替わります
お湯を使わない時は水側にレバーを向けておくと、給湯器が無駄に稼働せず光熱費の節約ができます
保温浴槽
お風呂のリフォームは保温浴槽を使用しましょう
ご家族が多く、お風呂に入る時間がバラバラの場合、効果が大きいです
追い炊き時間が短くなり、光熱費の節約ができます
タカラスタンダードのホーローは特に保温効果が高いです
メーカーによっては追い炊きが不要なほど保温効果が高いものもあります
節電する
ウォシュレットの選択
電気の保温ポットが、ティファールなどの瞬間湯沸かしポットに変わったように、お湯の保温は電気を消費します
トイレのお湯を保温しておく機器ウォシュレットも選択が節電につながります
ウォシュレットは、座った瞬間に洗浄水や便座が温まるものか、ずっと保温状態かの違いが、消費電力の大きな差になります
自動で節約設定になる機器があります
消費電力などをよく確認して選択しましょう
照明の節電方法

LED化
照明器具は長時間使用する電気器具です
電球の40w60w100w等から、LED化にすると5w程度まで少なくなります
長期的に見てLEDに交換する方が絶対お得です
センサー付き
トイレ、廊下、外灯など必要な時だけ使う照明は、センサー付き照明がおすすめです
つけっぱなし防止の節電効果があります
外出先からスマホで照明の操作
照明のON/OFFを外出先からネットで操作できる「IoT照明システム」がパナソニックなどから出ています
スマートフォンから連携・操作ができる照明システムです
導入するメリットは、仕上がりがスッキリ見えます
スイッチ等すべて交換になるので、全面改装などの大規模リフォームをする際に有効です
旅行先から照明を操作して人がいる気配を出すことができたり、防犯上も優れていそうです
他にも、安価で後付けできるスマート照明もあります
節水する
節水型トイレ
古い便器は約15Lも水を使用します
節水型は平均5Lぐらいと少ない使用量です
水を多く使うことは、下水料金もかかるので、節水することで上下水料金を抑えることができます
シャワーヘッドの選択
節水型のシャワーヘッドを使用することでお湯を節約できます
水とガス代の節約は大きいです
ご家族が多い子育て世代やシャワーだけでお風呂を済ます家庭にも効果が大きいです
省エネリフォームでお得に快適な暮らしを手に入れましょう
リフォームの際に安い建材や省エネ機能のない商品や工法は、工事費用は安く抑えることができるのですが、光熱費など長い目で見ることを考えましょう
ただし、高グレードを選びすぎると金額がかさむだけで無駄になります
地域に合った適切な断熱を、ご家族の人数に合った節電省エネの機器を選びましょう
リフォーム代金は掛かりますが、将来的に長い目で見ると、光熱費節約と言う名目で還元される、省エネ機器あるいは工法を選択しましょう
省エネリフォームや省エネ機器購入に、国が補助金を出していることが多いので利用しましょう
コストパフォーマンスが良くなります
まずは業者に相談しライフスタイルに合った提案をしてもらうことがおすすめです
省エネ機器と省エネ工法のリフォームの価格と、そうでない場合の価格の比較が必要です
省エネリフォームの知識をつけ、最終的にはご自身で判断しましょう